朝起きたときにパジャマが汗でしっとり濡れていて、「汗をかいて寝るのは身体に良いのかな、それとも良くないのかな」と疑問に思ったことはないでしょうか。
寝ている間の発汗には、身体の奥の熱を逃がすための「良い汗」と、室温や湿気が原因で身体に負担をかけてしまう「注意が必要な汗」の2種類があります。
自分がどっちの汗をかいているかを知り、適切なケアをしてあげることで、寝苦しい夜の快適さはガラリと変わります。
今回は、汗と体温の切っても切れない関係と、朝までぐっすり休むための具体的な解決策を紐解いてみませんか。
眠りはじめにかく「サラサラした汗」は身体を冷やすための良いサイン
私たちがベッドに入って深く眠りにつくとき、身体は体内の熱を外へ逃がすために、コップ1杯分ほど(約200ミリリットル)の汗をかきます。
この寝はじめにかく汗は、皮膚の表面で蒸発するときに身体の奥の熱(深部体温)を奪い、脳と体を休ませるための大切な冷却装置です。
汗がスッと空気中に蒸発して皮膚の温度が1度ほど下がることにより、身体はスムーズに深い睡眠へと引き込まれていきます。
寝ついてから最初の1時間から2時間の間に汗をしっかりかいて体温を下げること自体は、身体にとってとても正常で健康的な反応なのです。
一晩中ダラダラとかき続ける汗は、身体が疲れてしまう原因に
一方で、夜中に不快感で何度も目が覚めてしまったり、朝起きたときに首元や背中がべたついていたりする汗は、少し注意が必要です。
部屋の湿度が高すぎたり、寝具に熱や湿気がこもっていたりすると、出た汗が空気中に蒸発できず、皮膚の表面に水滴となってとどまってしまいます。
汗が蒸発できないと体内の熱がいつまでも逃げていかないため、身体はさらに熱を下げようとして際限なく汗を出し続けてしまう悪循環に陥るのです。
この一晩中汗をかき続ける状態は、寝ている間も心臓や自律神経に負担をかけ続け、朝起きたときの強い疲労感やだるさにつながってしまいます。
汗を味方につけるための「室内の空気と湿度」の整え方
悪い汗を防いで「良い汗」だけをキレイに蒸発させるためには、寝室の環境を具体的に3つのステップで整えてあげることが解決の近道です。
まず1つ目は、エアコンの除湿機能やドライモードを使い、部屋の湿度を「50パーセントから60パーセント」の間にキープすることです。
2つ目は、扇風機やサーキュレーターを直接身体に当てるのではなく「壁や天井」に向けて回し、ベッドの上の空気を常に優しく動かしてあげることです。
そして3つ目は、眠る30分前にコップ1杯の「常温のお水」を飲み、体内の水分を満たしておくことで、粘り気のないサラサラとした乾きやすい汗をかけるように準備しておくことです。
今夜は汗がすうっと乾く環境で、朝まで穏やかに休む
一日の終わりに、「汗をかくのは季節柄仕方ない」と諦めて寝苦しさを我慢するのをやめて、今夜は汗が素早く乾くお部屋の準備を整えてみるのはいかがでしょうか。
湿度を抑えた部屋で扇風機の柔らかい風を壁に循環させ、吸水性の良い寝具に身体を横たえる時間です。
皮膚の表面から熱がすうっと抜けていき、夜中に目を覚ますことなく肌のサラサラ感が維持される心地よさ。
無駄な汗によるべたつきや不快感が消えていくにつれて、一日中頑張った身体の強張りは自然と凪いでいきます。
心地よく整えられた快適な空気に包まれていくとき、私たちは自然と、朝まで続く深い休息の時間へと優しく引き込まれていくのではないでしょうか。