暑い日が続くなか、頭や顔はモワッと熱く火照っているのに、手でお腹やへその下を触るとヒヤッと冷たく感じられたことはないでしょうか。
全体的に暑いのか冷えているのか自分でもよくわからなくなり、夜になっても身体の感覚がちぐはぐなまま、深く休めないことがあります。
その原因は、強い暑さと冷房の冷気が交互に身体を襲うことで自律神経が混乱し、体温調節のバランスが崩れてしまうからです。
今回は、酷暑の時期に起きる上下の体温ギャップと、身体の巡りを整えて朝まで心地よく休むための具体的な工夫を紐解いてみませんか。
自律神経が混乱し、血液の巡りが上へと偏ってしまう
私たちの身体は、暑さを感じると皮膚の血管を広げて熱を逃がし、冷えを感じると血管を縮めて熱を閉じ込めようとします。
しかし、猛暑の外気とギンギンに冷えた室内を行き来し続けると、自律神経のスイッチ切り替えが追いつかなくなってしまいます。
混乱した自律神経は、危険を感じて脳や心臓がある上半身へ優先的に血液を集めようとするため、頭ばかりが熱く火照ってしまうのです。
身体の上側に熱が過剰に溜まる一方で、下半身へ巡る血液の量が減ってしまうことが、不快な上下のギャップを生む大きな要因です。
内臓の冷えが隠れ、身体の底から自律神経を疲れさせる
頭が火照っていると「身体が熱い」と思い込みがちですが、冷たい飲み物を多く摂る季節は、胃腸などの内臓が直接冷やされています。
さらに冷房の冷気は足元へ溜まりやすいため、へその下や下半身の血管がキュッと縮まり、お腹まわりの血流が停滞してしまいます。
内臓やへその下が冷え切っていると、身体の芯は寒さを感じて緊張状態を解くことができなくなります。
頭の過熱感と、お腹の底の冷たさという不調が同時に存在することで、心身は休まる暇もなくヘトヘトに疲れてしまいます。
熱を下げながら、お腹の冷えを和らげる工夫
上半身に上った熱を優しく逃がしつつ、冷えたお腹を内側からじんわり温めてあげるには、日々の過ごし方に小さな心配りを添えるのが近道です。
帰宅後に冷たいタオルで首の後ろや耳の周りをサッと拭き、頭へ上った嫌な熱気を先に逃がしてあげること。
常温の水や温かいお茶を一口ずつ含み、冷え切った胃腸とへその下を内側からやさしく温めてあげること。
お風呂上がりやお腹周りだけは、薄手のシルクや綿の腹巻で守り、冷房の冷気から直接お腹を遮断してあげること。
巡りを整える行動を少しずつ重ねることで、身体は上下のバランスを取り戻す準備を静かに整えていきます。
今夜は体温の偏りをほどき、身体の芯から穏やかに休む
一日の終わりに、頭の火照りとお腹の冷たさに違和感を覚えたまま横になるのをやめて、今夜は身体の巡りを優しく整えてみるのはいかがでしょうか。
頭の過熱感がすうっと引いていき、冷えていたお腹の底へ温かい血液がじんわり巡っていくのを感じる時間です。
身体の上下の温度差が消え、全身が均一な心地よいぬくもりに包まれていく感覚。
自律神経の乱れが落ち着いていくにつれて、一日中張り詰めていた心と身体の緊張は自然と凪いでいきます。
身体の軸がまっすぐに整っていくとき、私たちは自然と、朝まで途切れない深い休息の時間へと引き込まれていくのではないでしょうか。